BLOGブログ
DIARY

一流を見分ける力から考えてみた、センスと知識の話

デザインのお仕事をしていると、他業界の方や友人から「センスがあるんですね!」と言っていただけることがあります。もちろんとてもうれしいことですが、その言葉を受けとるたびに、少しだけ補足をしたくなったりもします。実際には、センスは知識の量によって身について、磨かれていくものだと思うから。最近、そのことを再確認できた出来事があったのでお話ししたいと思います。

感覚の裏側にあるもの

年始のお休み中、今年もテレビ番組の「芸能人格付けチェック」を観ていました。見た目では判断しにくいような料理、ワイン、楽器などの一流品と一般品を出演者の方たちが見分けられるか試され、選択を間違えるたびに「一流芸能人」から「普通」「二流」「三流」・・とランクが下がっていく番組です。出演者の方は芸能人なので、いわゆる“一流”のものに触れる機会が多いと思いますが、この方たちでさえ区別が難しい問題ばかりです。そんな中ただ一人、毎年圧倒的な正解率のGACKTさん。どうしてなのだろう?
GACKTさんは、このことについて「だた美味しいと感じるのではなく、なぜ美味しいのか考える。例えば、ワインについては“どんな工程で作られ、いつ、どこで、誰が作ったのか、品種、理念は何か”という背景の知識まで一緒に体の中に入れていく。」のだそうです。さらに、「美味しい・美味しくないは味覚や嗅覚による直感的なもの。しかし、知識があれば感動をさらに深め、心に刻んでくれる」とも語っていました。
知らなかったことを知ると、見えていなかった背景が見えるようになる。それだけで、同じものを見て(味わって)も感じ方は確実に変わる、ということなのだと思います。単なる勘の鋭さに見えてしまうようなことも、実は裏側で無数の知識がその判断を支えているんだ、とプロの“センス”を感じました。

知ることで表現につなげる

感じたことに疑問をもてれば、そのときの感覚が情報として蓄積されていって、自分の引き出しになる。クライアントや世の中にあふれるデザインについてを深く知ることが、想いをカタチにするときの適切な表現につながるのだとを改めて再認識しました。
知識の量でモノ・コトの価値を高め、その先にあるクライアントの価値も高めていけるように、“感覚”では語らず、“知ること”を楽しみながら、これからも日々のインプットと知識のアップデートという小さな積み重ねを大切にしていきたいと思います。

Author
Yuki Kayano
Director / Illustrator / PR
NORIO KODAIRA DESIGN STUDIO